てんかん
「てんかん」とは
「てんかん」は脳内の神経細胞の異常な電気的興奮に伴って、けいれん発作や意識障害などが発作的に起こる慢性的な脳の病気です。異常な電気的興奮が生じる脳の場所によって、発作の症状も種々なものがみられます。
脳の電気的興奮は脳波として現れるため、診断には必ず脳波検査を行います。脳炎や脳腫瘍などでもけいれんは起こりますが、この場合は病名としては「てんかん」とは呼ばず、基礎にある病気の名前で呼ぶのが一般的です。「てんかん」の患者さんの数はおおよそ100人に1人といわれており、比較的多い病気です。
治療の流れ

「てんかん」の治療は一般に薬物療法が中心で、それぞれの発作型について第一選択薬、第二選択薬があります。薬の血中濃度をみながら副作用に注意して薬の量を決定します。発作のコントロールの難しい場合は数種類の薬を併用することもやむを得ないこともあり、また外科的治療が考えられる場合もありますので、医師とよく相談してください。
治療上最も基本的なことは、規則的な日常生活を送ることです。薬の飲み忘れや睡眠不足は発作の誘因となり、またかぜなど熱がでた時も発作が起こりやすくなります。この病気は長期に治療が必要ですので、患者さんの体の状態をよく分かっている医師とよく連携を取り、また副作用が出ないように注意深く治療することが重要です。また、進学・就職・結婚・妊娠・運転・生命保険の加入など社会的な相談を受けることもてんかん専門医の勤めと考えていますので、お気軽にご相談下さい。